若者はつねに賢い。時代に対して全身で応答している。そのことを認められない大人はいつまでも上から目線で「正しいことを」を言い続けていても、若者にその言葉は届かないだろう。
コロナの時に今の若者に大人がしたことは最悪だった。人権蹂躙だった。
子どもたちは入学式もなく卒業式もなく、部活も、旅行もなく、3年間マスクをし続け、黙って昼ごはんを食べ続けた。毎日検温され、連帯責任で縛られ、コロナにかかると指をさされた。コロナなどで死ぬ若者がいないと分かっていたのに。あの地獄を大人はすっかり忘れてしまった。
社会のため、高齢者のため、そののマスクをいまもし続けている大人はどのくらいいるだろう。いまも変わらずにコロナが蔓延しているのに、律儀にマスクをしてワクチンを打ち続けている大人がどれくらいいるだろう。ようやくコロナなんて大したことないと気づいたのか。もうコロナなんて忘れてしまったのだろう。
すっかり忘れている。自分たちが若者にどのようなことを強制したのか。若者の3年がどれほど貴重なものか。どれほどの時間が、人生が奪われたのか。
SNSのアカウントに紐付けられ、全ての行動が記録させられている若者の気持ちをどのくらいの高齢者が想像できるだろうか。
コロナに対する一切の謝罪なしに大人には若者を説教する権利は一ミリもない。
戦争の歴史を若い人は知らない?そんなわけはない。反対に、いまの若者の現実の厳しさを大人が知らない。若者が何も考えていない?そういうふうに生きて行くようにしたのは、コロナで若者のために声をあげなかった大人だ。若者を戦場に送りたくない。そういう大人はコロナの時に若者の貴重な3年間を守っただろうか。その後の若者を真剣に支援しただろうか。何もかも忘れて、いまの若者は戦争を知らない、憲法の重みを知らない、などと言えるだろうか。教室の狭い机にマスクで口を塞がれた子どもたちを守っただろうか。それが若者に謝ろうとしない大人だ。
いま、若者が声をあげ始めている。その声を聞くことがせめてもの責任だ。戦争や、人権、憲法の話は、その後だ。


















