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2020年3月15日日曜日
きのう、長女が中学を卒業しました。
2週間前から休校になり、久しぶりの学校。うれしそうでした。
休校になって数日後、朝の食卓でそれまで笑顔だったフキ子が突然涙ぐみました。
「どうした?」と動揺するボク。
「しらない、悲しい。」泣きそうになりながら、笑いそうになりなりながら、涙をがまんしようとしているフキ。
「友達に会いたい?学校へ行きたい?、困ったね」と声をかけるのが精一杯。
「だって、もう卒業しか残っていない、みんなに会うのも、学校行くのも」と。
学校が休校になり、最初ぼくとしては、休みでよかったねー、くらいの感じでしたが、子どもたちは、それぞれに日常があるように、一人の人間として世界とかかわり、全身で生きているので、「休校、自宅待機」はなかなかきつい時間です。大人は、感染の拡大防止という行動を、説明もなく子どもに押し付けました。説明しなかったのは、「未知のウィルス」のせいではなくて、面子や、自分の保身のためでしょう。テレビは、オリンピックとパンデミックのエンドレスリフレイン。聖火リレーと感染者マップが日々更新されていきます。
「3年間で一番楽しかったのは?」と聞くと、
うれしそうに「3年の合唱コンクール」とこたえます。
「でも今は、
日々かな、あたりまえの時間、普通に学校に行ってたときかな、わからない」
休校中に鬱々としたふきこが、合唱コンクールの動画が見たい、といいました。ボクの安いスマホの小さな動画です。ボクはだいぶ前に削除してしまったので、また動揺して、 「ちょっと探してみる」、というボクを疑うような目でみている。やがて「あれ、クラウドにもないなー、おかしいなー」と取り繕うぼくを、少しさみしげに一瞥。
まぁ、そんなもんだろう。しょうがなし。やがておたがいにあきらめ。
卒業式の日、自分のスマホを手に入れたフキ子はたくさん友だちの写真を撮ってきたようです。
《慰めに「勉強など」と人は言う その勉強がしたかったのです》 鳥居
ボクはぼーっとこの短歌を思い出しています・・・。
フキ子はどんな時間を過ごしてきたのか、これから過ごすのか、もうずいぶんわからなくなりました。もともとわかっていなかったかもしれません。でもそれはそれでしょうがない。反省。
とにかくもう
おめでとう、しかかける言葉がありません。
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