もうすぐ種まきの季節です。今年は野菜を増やしますよ。
ボクの記憶の中に、ホウレンソウのクリスマスリース?の思い出があります。
父親は酪農、畜産の作業技術の研究者でしたが、那須の修道院に牛の飼育指導をしていた時期があります。もう30年も前の話です。ある冬の夜、帰宅した父親が平たい箱をお土産に持って帰りました。子どもだったボクはさっそく箱を開けると、小さなクリスマスのメッセージと一緒にホウレンソウが一株丁寧に入れてありました。美しい、緑色のロゼット状に開いた、がっしりと、しっかりとしたホウレンソウです。たったの一株です。その頃のボクはそれが何かきっとわからなかったのだと思います。でも、わからなかったのですが、実は瞬間的に感動していたのです。「なんだろうこれ」そんな言葉しか出ませんでしたが、「どうして、これ」と父に聞くと、「ホウレンソウだ。広く畝を取って、育てればこうなる」といったように記憶しています。もしかしたら、父親の作った堆肥を使ったものだったのかもしれません。どんなやり取りで、誰がどんな畑で育てたものかももう知ることはないのですが、きっとそれは大切なホウレンソウだったのだろうと思います。贈り物にしたくなるようなホウレンソウだったのだろう、クリスマスの頃だったので、リースのように美しかったのだろう、と思います。何も知らないボクは、ちょっと驚いてドキドキしながら、不思議に思いながら、おもしろいなぁ、ホウレンソウってすごいナァ、と思いました。
なかなかたのくろのホウレンソウはそのようにはなりませんが、寒さが厳しい頃、ホウレンソウを見るとそういうことを思い出します。
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