2017年4月29日土曜日

 隣の畑が土砂の仮置き場になりました。阿蘇大橋の復旧工事に伴う応急措置のようです。表土を剥がして積み置き、その場所に砕石が運び込まれています。阿蘇大橋の工事も長陽大橋の工事も24時間体制で続いています。もちろん連休もないでしょう。むしろ工事車両はこのところとても多いです。工期の関係でしょうか、梅雨前までの今に全力でしょうか。
 畑も負けてはいられません。いよいよ気温も上がり作業も全力です。数日子どもたちがインフルエンザで休み、ボクも熱がありましたが、休みません。だいぶよくなりました。
 ピラミッドが出現です。土砂の仮置き場ですが、田んぼの表土は奥に積み上げられています。ずっと田んぼを丁寧に作られてきた方の田んぼです。又数ヶ月か数年後に元に戻すのでしょう。簡単なことのように思えるかもしれません。他に手がないのかもしれません。たとえ区画整理された田んぼであっても、どのみち田畑も人工ですが、表土を剥ぐ、というのはつらいものです、大地、というものからは離れていくように感じます。ボクは熊本地震を経験し、いろいろなことを感じました、今も感じ続けていますが、身をもって経験することの貴重さを感じます。言葉はすぐには出ません。良くも悪くもこのようなことを経験して、たとえば他所の、過去の、昨日までのことを思い返すことが出来る、それと同時に畑のことを言えば、このようなものを目の当たりにして、ボクのその目で、その身体で、すぐボクは自分の畑を耕すのです。きょうで言えば、オクラのために堆肥を撒き、牡蠣ガラを撒き、トラクターで耕します。考えるよりも、自分の身体の中で、何がしかの化学反応が起きているに違いないと思います。表土のピラミッドがボクの畑にも化学反応を起こします。経験は自分を変えてくれる。農業というのはいいですね、目の前のものを見て、聞いて、嗅いで、その刺激の中で仕事が出来るのですから。どうしてピラミッドの隣で畑をするなんて、誰だって思いつかないと思います。

 天候に恵まれて、草木の燃えるような景色に囲まれています。去年もこういう景色に励まされていたに違いありません。
南阿蘇では一番草の刈り取りです、いい匂いです、

牛草の刈られてもなお波のよう

2017年4月28日金曜日

 スナップエンドウは最初の花がしぼんでいます。これから実が太っていきます。


 気温が上がり、これからどんどん伸びて欲しいです。
 トマトの苗には花芽が見えます。最初の収穫は6月の終わりか、7月の初めです。

 案外すぐ下に落ちている綿毛が多いです。
 この季節一番すきなのはアザミ、カッコいいでしょ。畦の草刈の季節です。

 玉ねぎは畝の形がよくなく、東側ばかり伸びています。畝がかまぼこ型で初期の日当たりに差が出ました。もう少しきちんと畝を立てないといけないです。
 ソラマメの花はたくさん。

 最初の葉ものは成長がもう一歩。草取りと、中耕をします。
 大根は強いです。調子よく伸びています。
田んぼの畦草きりをしています。

2017年4月26日水曜日

 ここからが育苗のがんばりどころ。いままではただ温度と湿度を調整するだけでしたが、定植までの2週間、気温も湿度も上がり、病害虫に注意が必要です。徒長を抑え風通しを良くするためにこれから苗の間隔を成長に合わせて広げていきます。

 ウリハムシ、は捕殺。
 まだアブラムシはいませんが、中心の若い葉のしわの中、注意。ポットの土の草取りが必要です。
少し苗の間隔を広げるタイミングが遅くなりました。水のやりすぎに注意です。雨の日は水遣りはしません。
ハムシが少しついています。ナスはこの黒くて跳ねる虫、アブラムシ、ニジュウヤホシ、が注意です。朝の苗の見回りが大切。虫を発見するのは怖いけれど、見逃すほうが怖い。

これまでは毎日育苗ハウスに行くことがたのしみでしたが、これからは細心の注意が必要です。

2017年4月25日火曜日

 ヒヨコが来ました。ボクも恵佳もこれからが春のふんばりどころです。




木星が昇っています。月は見えなくなりました。
体調整えて、張りきっていきましょう。

2017年4月23日日曜日


ブルーインパルスが阿蘇の空を飛んでいきました。苗代の水見からかえると路地を隣のカズコオバサマが空を見上げて「 ひこうきがこんねー」と行ったりきたり、ああそうか今朝の新聞に載っていたブルーインパルスのことだなーと思いましたが、あれは確か熊本城のほうではなかったかなーと思いました。でも南阿蘇にも来るのかなーとも思い、「もう来る時間ですか」というと、「11時半にはなった、おかしいねーこんねー」と言いました。一人暮らしのカズコオバサマはボクの顔を見てずいぶん白髪が増えたねーとあらためて言うので、そうですねーと答えたりしながら、自分ももう90歳になるといいながらふたりで明るい道路に座って雲ひとつない空を見上げていました。
こんのかもしれん、とボクもこないのかもなーとぼんやりとしながら、オバサマ地震の後は一年が経ちますけれどいかがですかと聞くと、今はだいぶいいけどいろいろ病院も回った、熊本の娘のところに避難したりじりつしんけいがおかしくなって、たいへんじゃッったけどようようよくなった、というので一人暮らしのカズコオバサマとゆっくりとまぶしい空を見ていることがうれしく感じていたときに、真っ青な空にすーっと一直線に雲が伸びていき、ジェット音が鳴ったのかならなかったのか、雲だけが白く伸びていくので、ああ、アアと、おばさんあっちあっちと慌てて指をさすと、カズコオバサマは予想以上にしっかりとその雲のほうを向いているので、又なんだかうれしくなって、ボクはきましたねー、と笑顔になりました。
 真っ直ぐなひこうき雲を見ていると、そのつづきにこんどはまるくなるのかな、ふわとっとひろがって分かれて飛んだりするのかなと、全速で軽トラからカメラをつかんで、テレビで見たブルーインパルスのように想像しましたが、眼の前のそらには音もなく、でも律儀なようすのサッパリと真っ直ぐな雲が伸びているばかり。どのくらいの時間でしょうか、結局つぎの雲は現れることもなく、真っ青な空の真っ直ぐな雲はゆるやかに溶けていくようでした。
つぎはなかねー、阿蘇市のほうに行ったバイ、おわりだろう、とカズコオバサマが言うのを待って、ぼくは始めてみるブルーインパルスに思いがけずうれしくなって、 おわりみたいだけどやっぱり南阿蘇にも来ましたねー、きっとくまもとをあちこち飛んで見せているのですね、きましたねとボクは言うと、消えて行くバイ、とカズコオバサマのほうがきっぱりとしているので、そうですねと答えました。
長生きの秘訣は好奇心かもしれません、ブルーインパルスと聞いてボクなどは戦闘機の墜落事故や、高校時代の英単語帳のインパルスのところには impulse buy?衝動買いと書いてあったけれどほんとうか、ということ、オリンピックの開会式をこどもだった母親が見上げた、という話くらいですが、熊本地震の一年後に隣のおばあさんと真っ青な空に真っ直ぐな白い雲を見上げた、という思い出が増えた、来るのか来ないのか、なんだか少しドキドキした、やっぱりインパルス、衝動は大切だな、とあらためて感じました。


きのうの夜はたのくろ納屋で友人たちと集まってご飯を食べたり飲んだりしましたが、ボクの中ではちょうど熊本地震から一年経つのだなぁ、とみなのあいかわらずの顔を見て、楽しく、結局眠れなかった、ボク自身はタイミングを逸し飲むに飲めず、でもこどもたちの、友人たちのそれぞれの顔に、言葉に出来ない深い感謝のようなものを感じていました。みんなありがとう。