2020年4月8日水曜日


ラジオ深夜便、毎日聴きます。そのなかでご自身も難病の闘病を経験されている頭木弘樹さんのコーナー、『絶望名言』がじわっとする。

みんなが前を向いていこうとするご時勢に少し不謹慎?不要不急?
それでもご紹介です。


フランツ・カフカ(1883-1924)

将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。
将来にむかってつまずくこと、これはできます。
いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。
『フェリーツェへの手紙』

太宰 治(1909-1948)

弱虫は、幸福をさえおそれるものです。
綿で怪我をするんです。
幸福に傷つけられる事もあるんです。
『人間失格』


 芥川龍之介(1892年- 1927)

人生を幸福にする為には、日常の瑣事(さじ)を愛さなければならぬ。
雲の光り、竹の(そよ)ぎ、群雀(むらすずめ)の声、行人(こうじん)の顔、
---あらゆる日常の瑣事の(うち)に無上の甘露味を感じなければならぬ。

人生を幸福にする為には?
---しかし瑣事を愛するものは瑣事の為に苦しまなければならぬ。
(中略)

人生を幸福にする為には、日常の瑣事に苦しまなければならぬ。
雲の光り、竹の(そよ)ぎ、群雀(むらすずめ)の声、行人(こうじん)の顔、
---あらゆる日常の瑣事の中に堕地獄(だじごく)の苦痛を感じなければならぬ。
『侏儒の言葉』


頭木さんのブログはこちら→「絶望名言カフカ」頭木ブログ

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