2016年3月11日金曜日

ラジオ

 毎朝ラジオ深夜便を聴いていますが、きょうの放送はいつもと違いました。朝5時の番組の終わりにいつもなら「きょうもみなさまよい一日を」とか「寒いのでお気をつけて」とか、担当のアンカーの方が一言添えるのです。きょうの担当の方は仙台放送局のアナウンサーの方でしたが、番組の最後の最後に、ひとりの東北に住む人間としてという前置きで、呼びかけるような言葉がラジオから発せられました。ーどうか他人事と思わないで欲しい、今日一日たくさんの被災者の方がマイクやカメラの向こうに立つでしょう。立って話をされるでしょう。でも被災者の方からすれば、自分が被災者であるならば、あなたは未だ被災していない人、であるでしょう。どんな気持ちでマイクの前に立つか、カメラの前に立つか、皆様どうぞ想像してください、未来に向けて失くしたもの、やり場の無い気持ち、少しでも少なくしようと立っておられるでしょう。どうぞ他人事と思わないでください。そういう気持ちで聴いて欲しいー、という言葉でした。
 ラジオは流れています。その流れのなかからどうしても言いたいことが聞こえてくるのはまれです。そんなラジオを聴くとまるで自分に語られたことばのように感じるのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿