2017年6月22日木曜日

今、東田直樹。

いま、あらゆるところで社会、政治、環境の問題が混沌としている中で、東田直樹、彼の言葉に強い意味を感じています。
以下、現代注目の詩人、作家 東田直樹「自閉症のうた」 アイルランドへ から引用。


「命のバトン」という言葉があるが、
これは命をつないで生きるということを意味しているのだろうか。

僕は、命というものは
大切だからこそ、
つなぐものではなく、
完結するものだと
考えている。
 
 ・
 ・
命がつなぐものであるなら、
つなげなくなった人は、
どうなるのだろう。

バトンを握りしめて
泣いているのか、
途方にくれているのか、

それを思うだけで
僕は悲しい気持ちになる。

他の人がバトンをつないでくれるという意見もあるだろう。
でも、それなら「命は完結する」でいいと思う。
それぞれの人生を完結することでしか、
人は前に進めないのでは
ないだろうか。

人生を生き切る。

残された人はその姿を見て
自分の人生を生き続ける。

いま、ひとは、つなぐ、という言葉に甘えているのでは、ないでしょうか。


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